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数学の「美しさ」と「問い」

二学期になって、娘の中学に授業参観にいった。授業が数学だった。

数学の先生がかわり、この先生はいいんだと娘は言う。
参観させていただいたら、ほんとうにそうだった。
生徒にわかりやすく説明するポイントをおさえていらっしゃる。

無駄がない・・・というのか。ポイントを押さえているというのか。
ほれぼれした授業だった。

内容は、証明。この単元は、ワクワクします〜♪
私が、中学の時は、この単元は嫌いじゃなかった。
だけど、どういうふうに筋道をたてていったらいいいかわかならかった記憶がある。

その先生の説明は真新しいモノはない。
だけど、この仮説が正しいとするのには、どんなものをもってきたらよいのか
そして、どんな定理を使うのか、それだけだった。
仮説と定理と結論。なんて美しいと思った。

なんで、私は十代の時、この美しさに気がつかなかったのか。
思考が可能になる年代、子ども達には最高のエクササイズ。

数学を愛しているものしか、その世界は案内できないだろう。
先生と子どもの出会い、よい先生との出会い、これほど幸福なことはない。

この前、夕飯の時、娘がぽつり。
なんで円の一周の角度は360度なのか?
うーん。家族でいきついた結論は、「360度って便利そうって思ったからそうなった。」
でも、娘は「なんで?500度とかでもいいのになんで、360度なのか?」
と納得してくれない。便宜上そうなったのだと、夫と私がいうけど、納得いかない娘。

インターネットってこういうとき便利。
ウィキの角度のページをみたら、ははーんなるほどっておもうでしょう?

古代、そうエジプト?バビロニア?メソパタミア?文明で、
太陽のまわりを一周する地球の一日を一度としたんですね。
60進法とヤツです。一年360日としたから、360度としたんです。
2,3,4,5,6の何でも割り切れるということです。
10までの数なら7だけ割り切れないのね。
9、10、15、18、30、45でも割り切れる。わあ〜。約数かあ。

次女の素直な疑問。すごく素敵な視点だ。
これはこういうもの、決まっているもの、ということでない。
この視点から、(ファンタジーの世界に)遊べるよね。

娘が日時計を体験したことがあったから、なるほど〜と一同。

180度の線がはじめからあるわけでない。
90度の直角なんてのも、本来はないはず。わかりやすく、便宜上定理として決めた。
本当は世界には、直線とか、点とかってないよね。存在できなよね。
世界は混沌としているように思えるけど、夢見がちなだけでは始まらない。

観念を発展させていくこと、それはその人の世界観を広げる。
混沌のなかに秩序が生まれる。

世の中は、仮説だらけ。
でも、たしかに定理はある。秩序が生まれる時と空間がある。


まだまだ母もわからないことだらけだけど、娘よ、あなたの問いに
わくわくさせてもらったよ。ちょっぴり、数学者になれた気分。
by miroku-ai | 2007-12-01 23:29 | プラスα


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